超怖がりを克服して、「進撃の巨人」を見て思うこと(進撃より恐ろしい社会について)

HSP気弱さん克服

HSPで見れなかったアニメの一つ、進撃の巨人に今更ハマっています。

2007年の作品で、10年以上遅れてしまいましたが、有名になった作品は目を通しておきたくて、今やっと、見れるようになったので楽しんでいます。

進撃の巨人の何が怖かったか

進撃の巨人の何が怖かったかは、言うまでもないと思いますが、巨人が怖かったです。

というか、全て怖かったです。

OP(オープニング)も迫ってくる感じのコーラスが、ゾクゾクして冷静でいられなかったし、巨人が怖いのはもちろんそうなんですが、巨人と闘う戦隊がいて、その人たちが屋根とか壁とか地面とかを、すごい勢いでビュンビュン動くんですよね。

その躍動感を見ると、内臓とか飛行機に乗ってるような感覚になるし、巨人が人間を巨大な手でガシュっと掴んだりとかも心臓吐きそうになるし、おもしろく見れる要素はゼロでした。

開始1分・・・どころか、静止画でも無理でした。

下記記事の「極度の怖がり気質」にもある通り、夢と現実の境がなかったです。

今、本当に恐ろしいものを知る

今、進撃の巨人を観て思うのは、10年前なので、コロナ前の作品ということもあり、少しだけ時代錯誤感はあるものの、本当に構造が優れていて、本当に怖いものは何か、人間とは何かについて見つめている作品だと思います。

人気になるだけある、社会の描写をよく描いた非常にいい作品だと思いました。めちゃくちゃ面白いです。

あんなに怖がっていたOPは、今はカッコ良くてすごく好きです。迫力があって、コーラスの使い方が上手。進撃の世界観をよく表していて、良い曲だと思います。

話を見ていて思うのは、私は気付いたら、巨人より怖いものをたくさん見てきたんだなという印象です。というか、進撃よりも恐ろしい本当の社会を知れたんだなと。

当然ですが、アニメとかアートとか漫画とか作品は全て、この現実社会の比喩であり、社会をデフォルメしてデリバリーしているものなので、当たり前に現実社会の方が怖いんですよね。社会を分かりやすく描いているだけだから。

なんかその、当たり前に気付けたなと。

超怖がりだったあの頃は、社会構造も知らず、親の保護下にあり、社会とこんなに密接に関わろうとしても関われなかったんですよね。まだまだ殻に籠っていたなと思います。

今は、巨人よりも怖いもので溢れている。

進撃では、巨人が人を食うけど、現実では人が人を食うし、冷静に考えることを怖がって感情的になる人もたくさんいる。(「考えることを恐れている」という、アルミンの言葉に首がちぎれるほど頷きました。)

やっぱりコロナが大きかったなと思います。

東日本大震災の時は中学生だったので災害としての恐ろしさしか理解できなかった。リーマンショックも戦争も当然経験していない世代です。

社会の恐ろしい構造を、大人になって、コロナで表面化して見れたことで、すごく進撃は比喩がよく描かれていると思ったし、リンクして理解できました。

進撃の巨人よりよっぽど恐ろしい現実社会

文章荒れるんですけど、進撃の世界は良いな思います。

なぜなら、みんな守るべきものを持っていて、自分以外の誰かのために命を懸けて戦えてる。一生懸命になれている。社会と向き合って、社会貢献意識を持った人が、たくさん登場する。

それって、今の砂漠になった時代から見たら恵まれすぎていること。

私の周りは、希望をなくした、貢献意識なんか全くない、向上心もやりたいことも好きなこともない人で溢れています。

進撃の中では、みんながんばって戦ってるけど、今の世の中は、もし巨人が来たとしても、「巨人?」って感じで、戦えない人、やる気出ない人、がんばる理由がない人ばかりです。

私はそういう人を、ここ2,3年で、たくさんたくさん見ました。

恋人なんていたことない、男と遊んだこともない人。恋愛経験が全くないから、誰かを想う気持ちがない。やっぱり、友情と恋愛って全然強度が違う。恋人失ったら死ぬほど悲しいと思います。そういう、恋愛で得られる感情の揺れがない人。そして、高校生とかならまだしも、アラサーも今でも焦っていない人。(恋愛をしろって言ってるんじゃなくて、恋愛経験がない人の割合が年々増えていることに対する危機感です。)

「最近ハマっていることは?」「ステイホーム何してた?」聞いても、何も出てこない人。高校・大学の時は、「この女優さん可愛いよね」「このドラマにハマってる」「このカフェ今度、行ってみよう」・・・色々、やりたいこと、ハマってること、好きなことがありました。今は、そんなん何もない人。やりたいことも、やってみたいことも、ハマってることもなく、ボーッとしてる人。

鬱陶しいギャルだった子が、敬語しか喋れなくなったこと。すごい絡んでくる仲良いギャルだったのに、文面が、「あお〜〜!ハート絵文字×3」(数年前)→「ぜひ、会いましょう。」(今)になっていること。社会で人格壊されてた。

中間層だった、普通の子だったのに、社会人になって3年目の今、貧困に陥った、数々の人々。そして、貧困に気づいていない人。言動、動き方、現実、思考、全部貧困そのものなのに、焦らず、社会構造にも疑問を持たず、「浮浪者より恵まれてる」と幸せそうに暮らす人。皆優秀な大学を出た子たちなのに。今幸せって気持ちは大事だけど、なんで社会構造について少しも疑問を抱かないんだろう。

「それなりに幸せになりたい」「それなりに頑張る」っていう温度感の子は、こぞって貧困に陥っていること。恋愛してないので、頑張る理由を失って、踏ん張れない子。

社会貢献意識、とか気付いたら皆なくなっていること。

お金ないから、損したくないから、数百円のお菓子買うのに何十分も迷うアラサー。駄菓子に迷う子供みたいに、ショーケースの前にずっといて、それでいてその姿勢を恥じず、それどころか「私可愛いでしょ」的な感じで振る舞うアラサー。「女子」から「女性」になる気のない人たち。

ホストやジャニーズにどっぷりハマって、まだ20代なのに「もう私はいいの、この子に頑張ってほしいの」と、推しに貢いで、自分の人生諦めている人たち。

クビ直前、赤字倒産の危機の会社に勤めていても、「赤字でやってる会社多いし」とヘラヘラ危機感もなく呑気にしている人たち。

永遠に書けますよ、このホラー。

どうやって救って良いかもわからない。

アドバイスしたって誰も耳傾けてくれやしない。

「一緒に遊ぼう」と誘って遊んでも、「興味ない」で片付けられるばかり。

新しいことを始めたり、新しい場所に行こうと誘っても、そんな腰を上げる元気も気力もない。

恋愛に関しては、触れるな危険で、冗談も言えない。

ご飯に誘うと、いい年した大人なのに、タピオカとスタバしか行かない。

進撃を見て、こんなに闘志を燃やす仲間がたくさんいて良いなと思うし、こんな活気のある社会いいなと思います。子供の頃はあった「やってみたい」も全部なくなり、みんな石みたいになってます。

しかも上記で書いた人たちは皆、一流四年生大学卒・院卒のエリートの話です。

この先どうなっていくんだろう。

こういう形で社会って荒廃していくんだ。

貧困って、希望ないって、もっと枯れた花みたいになると思っていたけど、こんな感じなんだ。「元気だよ〜」ってヘラヘラしながら、でもその人間の中身は空っぽのまま、こうやって死んでいくんだ。

進撃を見て、今の社会のヤバさに気づきました。

怖がり克服方法についてはこちらの動画にまとめました。併せて参考になれば幸いです。

コメント

  1. アルミン大好き より:

    HSP「だった」頃という表記に違和感を覚えます。エレイン・アーロン氏も提唱しているように、HSPは個性のようなもので、一つの性質は刺激(stimuli)を人一倍取り込むこととされています。これは生まれて間もない子供にも見られて、大人になっても、どうぶつにでさえあるとも言われています。重要なのが、HSPはあくまで個性であり、マイナス面に注目しがちですが、プラス面も多いです(注意深い、分析率が高いなど)。
    HSP「だった」という表記にしてしまうと、まるでHSPは卒業するもの、HSPでいてはいけないとまで行っているかのように聞こえます。私の大事な妻もHSPですが、一緒に日々向き合ってその個性を活かそうとしています。そんなHSP達にHSPを克服するや元HSPという伝え方をするのは正直不快にさえ思えます。「HSPとしての自分の良さに気がついてから」みたいな表記のほうが良い気がします。なお、別で「アダルトチルドレン」というHSPに似た特徴があり、こちらは環境が大きく影響していてヒーリングも行えると聞いています、アダルトチルドレンと勘違いされていませんよね。長々とすみません、全然否定とかではなくHSP読者に気持ちよく読んでもらうための1意見に過ぎないです。このページも他のページも興味深く読ませていただいてます!
    (ちなみにHSPの妻も進撃の巨人が大好きです!一番最初は怖がってましたが。アルミンはHSPなのではないかと二人で話したりしてます!共感できるところが多いようです)

    • 湊あかね より:

      コメントありがとうございます!そうなんです、元HSPという言葉に違和感、その通りだと思います。サイドバーにも記載してある通り、私はHSPなんですけど(チェックテストでは満点)、性質ではなく、気弱な性格ゆえの後天的なビビリなんです。おそらくアメリカには存在しない、日本特有の極端な自信のなさ・ネグレクトが原因での感覚過敏です。例えるならば、いじめられっこと同じ精神状態です。今、私のようなビビりのHSP(正確にはHSPではなくて、気弱)と、エレイン・アーロン氏が提唱しているHSP(田村淳、松本人志と同じ、シンプルに繊細な人)がごっちゃになっています。私は正確にはHSPではないことが数ヶ月調べ続けてやっとわかりましたが、それまではHSPのチェックリストが満点だったので、HSPだと思っていました。勘違いしている方が多くいらっしゃるので、あえてここではHSPという言葉を用いています。今、ブログを一生懸命修正を重ねているのですが、いかんせん時間がとれず・・・すみません。コメントありがとうございました!

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