【HSP克服失敗談】弱い自分を変えたくて、鶏絞めした話

HSP気弱克服失敗談

弱くて臆病な自分が嫌で、二十歳の時に、鶏を絞めに行きました。

今考えたら、魚を捌いたこともないのに、絶対順番間違えていると思うのですが、怖いものがなくなる気がして、のうのうと肉を食べてる自分に喝を入れたくて、富山の村へ行きました。

富山の村でのあんなことやこんなこと

富山駅から、古くて小さな電車に乗って、2時間。無人駅に着いて、そこからバスで山を登ること1時間。

人口たった80名くらいの小さな村で、養鶏場を営む方のお家にインターンへ行きました。

1週間住み込みで、村の存続のために色々取材をしたり、毎日朝早く起きて畑仕事と、鶏の餌やりと卵とるのと、いろいろやりました。

確か、webで見つけたインターンで、都会の大学生を募集していて、鶏絞めって書いてあって、行くしかないと思って、思い立ってその日に応募しました。

村の方に「都会の学生か」と罵倒されながら取材を続けたり、電気もテレビもないし、最終学歴小学校みたいな人がたくさんいて、それはそれは、刺激に溢れる毎日でした。

「昨日も今日も、明日も同じような日々が続くのよ。」って語るおばあちゃんがいて、「毎日同じで、飽きたりとかしないんですか?」って聞いたら、「今日も明日も変わらない、私にとっては変わらない日々が幸せなのよ。」って言ってて、逆に私は同じ日1日もないから、「そういう幸せもあるのか。そうかもな。平和だな。」と感じたりもしました。

水が綺麗すぎて出る、オロロという蜂みたいな怖い虫がたくさんいて、それに刺されると、象の脚みたいに腫れて、痛くて歩けなくなるんです。足が痺れてチクチクします。当然靴は履けません。

すごい気をつけていたんですけど、帰る前々日くらいに刺されてしまって、村の下の病院で抗生剤をもらって、ひきづりながら、歩いたりもしました。結局、完治には1ヶ月くらいかかったのかな。

鶏絞めのこと

本題の鶏絞めの話をします。

その日は、朝から緊張感がありました。老いた鶏を、一人一羽、絞めるという約束でした。

老いると卵が産めなくなるので、お肉としていただきます。

養鶏場にいる鶏の足をぐっとつかんで、頭を下に下げて、首を落とします。簡単には、そんな流れでした。

私は超臆病で、超怖がりで、ハリポタ見れないレベルのグロ苦手女なので、朝から体が硬直していました。

一緒に来たインターンメンバーの男性3人が、まずは鶏絞めを行いました。

養鶏場の鶏は、数日間、餌をあげて卵をとってきたので、お互い慣れてきていて、鶏も私たちの顔を見ても普段は暴れないんです。

でもその日は、すごい暴れていて、殺される気配って、わかるんだって伝わってて、空間がピリピリしてました。

私は、その鶏が暴れているのを見て、勝手に涙がたくさん出てきて、悲しいとか感動とか可哀想とか感情は特になくて、ただただ勝手に出てきました。

それで、男性陣が、足をつかんで、頭を下げて、鶏は必死で抵抗するんですね。翼をバサバサ動かして、鳴き声あげて、普段落ち着いている子達だったのに、死にすごい抗っていてるんです。

それで、男性陣が首を落とすのですが、反射的に手で顔を隠してしまって、切り落とす瞬間は、見ていません。見なくてどうするんだって感じなのですが、その手をどけて、見に行く勇気はなかったです。空間にいることが精一杯。

殺める瞬間こそ、ちゃんとは見れていないのですが、血がたくさん出るんですね。血が、田舎の綺麗なコンクリートをツーっと流れて、ぷわーっと広がって、鮮血をたくさん見ました。

結局、その3人の男性が鶏絞めをしているのを見て、内臓とか皮膚とか、関節とか全部、私硬直しちゃって、自分の体がすごく冷たく寒くなるのを感じて、人間として終了してて、結局私は、できなかったんです。

生き物を殺めるって、すごく力も必要だし、強い意志で迷いなく、殺めないとおいしくいただけないし、震える手では刃物は危なくて持てないし、何より生き物に失礼なので、私は諦めました。

その後、羽を抜いたり、肉として捌くのを一緒にやりました。

茹で上がった鶏は、クリスマスのチキンみたいな感じで、首も取れているし、結構グロいけど、まあ大丈夫でした。オペをしている気持ちでした。

この後、もちろんお肉もおいしくいただきました。鶏の肉が、自分の肉になる実感がありました。肉の切れひとつひとつに、命の味がしました。

鶏絞めを見て変わったこと

オロロに刺された腫れた足をひきづりながら、東京に帰りました。

鶏絞めしたら、生き物の命を感じて、ベジタリアンにでもなっちゃうのかな、それとも、肉もう見れなくなっちゃうのかな、と思いきや、特にそんなことはなかったです。

帰った直後は、スーパーのお肉売り場に売っている鶏肉を見て、前の姿(バラバラになる前の肉の姿)が浮かびました。

でもそれもほんの数日間で、あの迫力は、あのショックは、あの時限りでした。

そして、臆病っぷりも治るのかと思いきや・・・治りませんでした。

相変わらず、NOと言えない、グロい系のアニメは見れない二十歳のままでした。

私のようなHSPの人って、自分を変えたくて、突然強引なことをし出すイメージがあります。

突然一人で海外行ってみたり、私みたいに鶏絞め・・・まではいかないけど、突然挑戦してみたり。

意味がなかったとは思いません。あの経験は、すごく貴重だったし、すごく楽しかったし、五年経った今でも鮮明に覚えています。

でも、臆病や弱虫や気弱を直したければ、そういう挑戦に挑むんじゃなくて、もっと地味に自分のアップデートをした方が近道で確実だと思います。

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